本文へスキップ

中国教育オーディオロジー研究協議会は今年度で12年目を迎えました

趣意書PROSPECTUS

中国教育オーディオロジー研究協議会設立趣意書


 聴覚障害児教育において聴覚の活用は重要な専門性の一つであると同時に, 大きな役割を担ってきました。特に近年のデジタル補聴器や補聴援助システム, 検査機器の進歩には著しいものがあり, 聾学校における聴能担当者は最新の補聴器や様々な機器の認識と対応が必須となってきています。また, 増加する人工内耳装用児への対応や新生児聴覚スクリーニングに伴う最早期教育での聴覚評価や支援体制の早急な確立も求められています。しかし, その一方では, 聴覚活用をめぐる価値観や教育方法が多様化し, 子どもたちの聴覚活用を取り巻く状況は, 急速に変わりつつあります。
 このような中,補聴器のフィットティングや聴覚管理はもちろんのこと,聴覚学習や言語指導のスキル,障害認識も含めた個別の教育支援計画の作成や保護者への支援等,聴覚障碍児教育に関わる専門教育を行う教育オーディオロジストの役割が大きくなってきています。さらに,在籍児に対する支援のみならず,各校で行われている補聴相談,教育相談等の聴覚障害教育センターとしての役割,また,医療,福祉,教育機関との連携も今後一層求められています。
 これらの現状をふまえ,このたび私たちは,子どもたちの聴覚補償・聴覚管理・聴覚・言語学習及びこれらに関わる教育上の支援を「教育オーディオロジー」として確立し発展させることを目的に「中国教育オーディオロジー研究協議会」を設立いたしました。中国地区の聾学校,難聴学級,通級指導教室(難聴・言語)等の校種を越えたネットワークを確立し,相互に知識・技能を高めていく所存です。
 さらに, 聴覚障害児教育における教育オーディオロジー分野の一層の発展を願い,本教育に関わる教員の理解のもとに,教育オーディオロジーに関わる教員一人一人が資質を高め,聴覚に障害のある子どもたちや両親, 家族の方への適切な支援を行える体制を整えていきたいと考えております。
 聴覚障害児教育に携わる皆様におかれましては,本会設立の趣旨と活動をご理解の上,ご賛同下さいますようお願い申し上げます。

                        平成16 年8 月5 日
                        中国教育オーディオロジー研究協議会設立準備事務局
                        鳥取県立鳥取聾学校 村中宣江
                        鳥取県立鳥取聾学校ひまわり分校 福本真理子
                        島根県立松江ろう学校 川谷芳寿子
                        島根県立浜田ろう学校 鎌田さとみ
                        岡山県立岡山聾学校 国末和也
                        広島県立広島ろう学校 小林光
                        広島県立広島ろう学校呉分校 川口久登
                        広島県立尾道ろう学校 萬谷英二
                        山口県立聾学校 田中幸雄
                        山口県立聾学校下関分校 岡直美


バナースペース